寝言

「第1回 三鷹コミュニティシネマ映画祭」、盛況に無事終了!!

「会場入口」 前回の「三鷹オスカー 一日だけ、復活!!」は三鷹芸術文化センターのしっかりした劇場で開催されたが、今回は三鷹産業プラザの貸し会議室を簡易的に劇場にして開催された。

「会場入口」
前回の「三鷹オスカー 一日だけ、復活!!」は三鷹芸術文化センターのしっかりした劇場で開催されたが、今回は三鷹産業プラザの貸し会議室を簡易的に劇場にして開催された。

11月21日?23日の三日間にわたって開催された「第1回 三鷹コミュニティシネマ映画祭」が無事に終了した。3月の「三鷹オスカー 一日だけ、復活!!」だけの時と違って、「文化庁優秀映画鑑賞事業」と併せてのイベントだったので準備段階で少し戸惑ってしまったが、結果は三日間ともに盛況だった。これも一重にこの映画祭を応援してくださった皆さんのおかげだ。
とは言っても、かつての「三鷹オスカー」の様な映画館を三鷹に常設したいという夢に向かっての活動はまだまだ始まったばかり。同様の催しを継続していく事が大事なので今後も三鷹の方だけでなく映画を愛する方々に応援をいただければとお願いをするばかりだ。

「場内」 本来は会議室なので椅子が堅く不評だった。次回ここで開く事になった際には、是非とも携帯用のクッションなどを持ってこられる事を強くお勧めする。

「場内」
本来は会議室なので椅子が堅く不評だった。次回ここで開く事になった際には、是非とも携帯用のクッションなどを持ってこられる事を強くお勧めする。

さて、前回の「三鷹オスカー 一日だけ、復活!!」では観客として来たえのきどいちろうさんに飛び入りで登壇してもらったが今回も驚きのお客様が来てくださった。なんと、『八月の濡れた砂』の上映日に同作の撮影、萩原憲治さんと助監督だった上垣保朗さん、そして主演の故・廣瀬昌助さんの奥様、女優の志水季里子さんが来場してくれたのだ。萩原さんは今回上映された『けんかえれじい』を含め『愛と死をみつめて』、『嵐を呼ぶ男』などの名作、ヒット作の撮影をされた大御所。そして、上垣保朗さんは後に快作『ピンクのカーテン』を監督されて美保純さんを一躍人気スターにした方である。この映画業界の大先輩を目の前にして緊張してしまったが、一番緊張したのは志水さんの前で廣瀬さんとの仕事の思い出を語った事だった。実は、私の16年前の監督作『ゴト師株式会社Ⅱ』に廣瀬さんがご出演してくださっており、その数年後の訃報にはひどく驚いたものだった。『ゴト師Ⅱ』について語り出すと長くなるので省くが、当時33歳だったド素人監督の話を廣瀬さんは素直に聞いてくれて的確なお芝居をしてくださった事に、今でもただただ深く感謝するばかりである。話を映画祭に戻すと、萩原さんは『八月の濡れた砂』が旧・日活最後の作品なのでお金を好きなだけ使うつもりで取り組みラストの印象的な空撮も実現したそうだ。そして、この空撮を安藤庄平キャメラマン(『泥の河』、『帝都大戦』他)がお撮りになっているという裏話も実に興味深かく、映画マニアには至福の一時となった。
ところで、これらの話をうかがえたのは上映終了後に「CINEMA CAFE」と題して、地元の飲食店に出店してもらい軽食とドリンクが楽しめるようにしたからだった。それ以外にも半券を持って行くとサービスをしてくれる協力店もあった。映画を単に観て終わりというわけではなく、地元と密着した楽しめる映画祭にしたいと関係者が願っての企画だった。また、会場には60年代、70年代の三鷹の町並みと1980年の「三鷹オスカー」の写真を展示して、観客の皆さんに当時の世界を楽しんでもらった。さて、私と兄にとって最も責任重大な「三鷹オスカー 一日だけ、復活!! 第2弾」はありがたいことに満員御礼の大盛況でフェリーニの二本立を上映できた。前二日のお客様は高齢者の方が多かったが、この日は20代の方も多く嬉しかった。私が若い頃は名画座をはしごしたり、テレビ雑誌をこまめにチェックして昔の名作を観たものだが、最近の若い人は10年以上前の作品になるとDVDや配信でも観ないそうである。昔の作品を観てご高齢の方に若い頃を思い出してもらい元気になっていただきたいと思う一方、若い世代に文化を引き継いでもらいたい気持ちもある。

「写真展示」 1980年4月『青い体験』、『続・同』、『新・同』の三本を上映している最中の三鷹オスカーと、60年代、70年代の三鷹の町並みの写真を展示した。

「写真展示」
1980年4月『青い体験』、『続・同』、『新・同』の三本を上映している最中の三鷹オスカーと、60年代、70年代の三鷹の町並みの写真を展示した。

先日、自宅のAVラックを整理していたらシドニー・ポワチェが黒人初の米国アカデミー賞主演男優賞を受賞した『野のユリ』のVHSが出てきた。1991年1月1日午前3時、つまり1990年12月31日27時からのテレビ放映を録画したもので、三鷹オスカー閉館の翌日の夜中だったから少し感傷的な気分になった。しかし、30歳以下の日本人でこの名作を観ている人はほとんど居ないのではないか、そんな考えが浮かんで感傷に浸る気分も失せてしまった。昔のものが全て良いと言う気は毛頭無いけれど、過去の功績を無視して目先の刺激ばかりを追っていたのでは文化は先細りになってしまうのではないかと不安になるのだ。それだけに、今後もこの映画祭を続けられるならば、今回のフェリーニ特集の様に幅広い年齢層のお客様に来場していただけるように努力しなければならないとあらためて思った。

「シネマカフェ」 スペースに余裕があったので客席内で販売をした「シネマカフェ」。観客の皆さんには楽しんでいただけたのではないだろうか。 ☆路地裏ダイニング 豆虎   TEL 0422-71-0353 ☆Bar&Dining WATERFOWLS   TEL 0422-79-1410 ☆こだわりキッチンモダンタイムス   TEL 0422-47-0969

「シネマカフェ」
スペースに余裕があったので客席内で販売をした「シネマカフェ」。観客の皆さんには楽しんでいただけたのではないだろうか。
☆路地裏ダイニング 豆虎
  TEL 0422-71-0353
☆Bar&Dining WATERFOWLS
  TEL 0422-79-1410
☆こだわりキッチンモダンタイムス
  TEL 0422-47-0969

それを記して、「第1回 三鷹コミュニティシネマ映画祭」の報告を締めくくりたい。

「第1回 三鷹コミュニティシネマ映画祭」サイト↓
http://cinema.mall.mitaka.ne.jp/

それと最後になったが、私の誘いで「三鷹オスカー 一日だけ、復活!! 第2弾」に来てくださったサラ・プロジェクトの浅川稚広さん他の俳優の皆さんどうもありがとう。浅川さんとはテレビ『スカイハイ』以来のお付き合いで、『フラガール』のメンバーでもあり来年公開の超話題作『素敵な金縛り』にも出演されているとの事。詳しくは下記サイトにて。
(TEXT by 鶴田法男)

サラ・プロジェクト、ウェブサイト↓
http://www.sarahproject.com/

(終)