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鶴田監督 テレビ番組出演のお知らせ

 鶴田監督がテレビ番組に出演しました。番組名は『ワナゴナ』。「しょこたん」の愛称で知られる中川翔子さんと、鉄平さんがMCを務める情報バラエティです。鶴田監督が中川さんと鉄平さんにホラー映画のツボを解説しています。また『Dream Cruise』の映像もいち早く紹介されます。放映予定日時と番組サイトは下記です。

TBS、1月28日(日)25:20~25:50
BS-i、2月3日(土)23:30~24:00
※放送時間は予告無く変更になることがあるそうです。

『ワナゴナ』番組サイト http://www.wanagona.jp/

 

『Dream Cruise』撮影現場取材。

取材:“関口渉”1957年2月19日生まれ
TV-CMを中心とした映像プロデューサーとして活動。
主な作品にJRA、伊藤ハム、劇場公開用映画「十三通目の手紙」など、他多数。

news_photo06 鶴田監督が手がけている「Dream Cruise」の撮影現場にお邪魔させてもらった。この作品はハリウッドのホラーの巨匠たちとの競作、日本代表・鶴田監督のお手並みをしばし拝見させていただいた。

東京都調布市の角川大映スタジオに久しぶりに訪れた。鶴田組が使っているNo.1スタジオは昔のままの雑然とした佇まいだった。映画の撮影にはやっぱりこんな雰囲気が重要なのかも。

スタジオの中は全面暗幕で覆われ、まさにホラー映画の現場・・・、本当はナイトシーンの抜け用のバックで、中央には大きなクルーザーのセットがでんと据えつけられていた。

外見はベニヤ板と角材むき出しのクルーザーだが、中身は本物。 とは言え、あちこちが可動式になっていて、カメラやライトがどこからでも狙える仕組みだ。200坪もあるスタジオなのに、この日の撮影現場は、クルーザーのセットの中のさらに狭い船室でのシーンだった。

女優・木村佳乃さんがびしょ濡れになって熱演している。面白いのは、そんな濡れた女優さん(水に濡れたという意味です)を暖めるビニールハウスが、スタジオ内部に建てられていたこと。女優に優しいと評判(?)の鶴田監督の心使いなのかどうかは、聞いていない。

さらに普通と違うのは、この作品が全篇英語の台詞で作られているというところだ。

監督をはじめ、スタッフもキャスト(主演の俳優を除き)もみんな日本人で、カメラマンの指示やライトマンのやりとりももちろん日本語が飛び交っているのだが、いざ本番になると聞こえてくるのは英語の台詞。

監督に英語が堪能なのですかと聞いてみると「全然。」という素朴な答えが返ってきた。

news_photo05もちろん通訳スタッフが台本通りに台詞をしゃべっているかどうかはチェックしているのだろうが、監督は演技や表情できちんとOKとNGを見極めているのだろう。この日の撮影は、全体のスケジュールの中でもかなり後半、クランクアップも間近ということで、スタッフもキャストもかなり和んでいるように見えた。たった2~3日のCM撮影でもそうだが、長丁場の映画撮影で一番気を使うのは、やはり人間関係だ。

監督もハリウッドからやってきた俳優のクセをつかむまでに時間がかかったと話してはいたが、一度つかんでしまえば、いつもの鶴田ワールドの中で撮影が進んでいるのだろう。監督の表情には余裕の笑みが見えた。「でも、最初は大変だったんですよ。今年は天候がずっと不順で、ロケの初日に台風が来たりして、なにもできなかった。船のシーンばかりですからね、天気との闘いが辛かった。」どんなに周到な準備をして撮影に望んでも、天気ばかりは常に運任せ。いくらデジタル化が進んだ映像業界でも、こればかりはどうにもならない。合成で雨天を快晴にすることは時間とお金をかければ何とかなるが、大波に揺られるのを止めることはできない。

そして、個人的に、プロデューサー的に一番驚いたのは、35mmのカメラがまわっていたこと。低予算デジタル映画全盛の時代に、35mmがまわせるなんて、なんて贅沢な。

私もフィルムの“質感”が大好きで、予算さえ見合えばVTRなんかまわしたくない部類の人間だが、フィルムの微妙な“質感”を極めるには、照明機材は増えるは、そのライティング時間は長いは、でプロデューサーの心臓を弱めることになる。しかし、鶴田監督の“こだわり”が熱意となって、プロデューサーを説き伏せたようだ。この作品は世界のホラー監督の大御所が集まって、オムニバス形式で13本の作品を作り上げる。唯一、日本で撮影される鶴田監督の「Dream Cruise」(他の12本はバンクーバーで作られる)が、その“こだわり=熱意”で他の12本を圧倒する作品になることを祈ってやまない。

『Dream Cruise』は2007年2月に米国テレビ放映予定、日本は2007年初夏に劇場公開予定。

写真上:映画のメイン舞台であるクルーザーのセットの外観。
写真下:セットの内部。撮影後半だったのでソファーなどが壊され、フロントグラスの部分も取り除かれていた。

 

『Masters Of Horror 2』の中の一遍『Dream Cruise』を準備中。

 私は現在、『Dream Cruise』という作品を準備中です。これはアメリカのテレビ番組『Masters Of Horror 2』の中の一遍で、日本では来年、劇場公開されます。同番組は今年、ジョン・カーペンター監督、ダリオ・アルジェント監督、ジョン・ランディス監督、トビー・フーパー監督、そして日本から三池崇史監督らが参加して第1弾が作られました。これは日本でも先日、DVD&ビデオ発売されたのでご存じの方も多いと思います。それが本国で好評だったのでパート2が作られることになり、私が参加することになったのです。私が手掛ける『Dream Cruise』は鈴木光司さんの『仄暗い水の底から』に収録されている『夢の島クルーズ』というヨットを舞台にした短編が原作です。正直な話をすると、最初にこの企画のオファーを受けた時、かなり躊躇しました。なぜなら、『夢の島クルーズ』をそのまま映像化したら、せいぜい15~20分くらいにしかならないからです。それを私は90分近い作品にしないとならないのが基本的な条件でした。それで戸惑ったのですが、私が敬愛するジョン・カーペンター監督が第1弾に引き続き参加すると聞き、ジョン・カーペンター監督と自分が肩を並べるという光栄を逃す手はないと思い引き受けた次第です。結果、脚本は原作とはかなり違った内容になっていますが、鶴田流の『夢の島クルーズ』になっていると思うので、皆さんには完成を楽しみにしていただければと思います。なお、主演は木村佳乃さん、石橋凌さん、それにアメリカの男優さんの3人になります。本作は10月いっぱいを掛けて撮影予定です。そんな事情で現在大変に忙しく、当サイトのフィルモグラフィーの更新などがなかなか進みませんがお許しいただければと思います。(Text by 鶴田法男)

 現在、ロケハンで東京近郊のマリnews_photo04ーナを回っています。右端は『予言』に引き続き参加いただいている美術の斉藤岩男さんです。

 

8月22日O.A「ほんとにあった怖い話」撮影現場

 鶴田法男公式サイト・オープンを記念して当サイトを制作するHowrahが鶴田監督の新作『ほんとにあった怖い話夏の特別編2006』の撮影現場を果敢にも取材した。この日は堀北真希さん主演のカラオケボックスを舞台とした『6番の部屋』のセット撮影。『ほん怖』は実話を元にしたドラマなので、極力セット撮影を避けているのだが、実際のカラオケボックスは狭くて撮影が難しいのでセットが組まれた。ただし、セットといっても普通なら照明をしやすいように天井を付けないのだが、今回はリアリティを出すために天井付きのセットを組んだとのこと。こうした「リアルな空気感を出したい」という監督の強いこだわりが、さらなる恐怖を生み出していくのだ。ところで、今までの『ほん怖/特別編』はドラマが5話構成だったが、今回の『夏の特別編2006』はドラマが6話構成という贅沢な作りになっている。堀北さんの他に、釈由美子さん、高嶋政伸さん、伊藤淳史さん、大島美幸(森三中)さんらが出演。放映は8月22日(火)夜7時よりフジテレビにて。乞うご期待。(取材/Howrah)

『ほんとにあった怖い話 夏の特別編2006』をもっと詳しく知りたい方は、「フジテレビ」の「ドラマ」のページにアクセスしてください。http://www.fujitv.co.jp/

 クランク・イン前に撮影安全のお祓いをすnews_photo01るのは他の番組でも同じだが、鶴田監督が覗いている「監督モニター」の脇に必ずお札を置くのは、『ほん怖』ならではの光景。その甲斐あって今まで怪異現象などは起きたことはないそうだ。ただし一度、ロケ先でお札を監督モニターの脇に置き忘れたときに、それまで晴天だったのに突然雨が降り出し、プロデューサーが慌ててお札を持ってきたら雨が降り止んだということがあったという。

 ドライ・リハーサル(段取り)で演出中のnews_photo02鶴田監督。撮影に入る前にそのシーンの芝居を一通り役者さんが演じて芝居を固める作業を、テレビ業界では「ドライ・リハーサル」といい、映画業界では「段取り」という。今回は、カラオケBOXが舞台なので役者さんの芝居と、カラオケの音楽と映像をシンクロさせないといけないので監督は苦労していた。

 鶴田監督と堀北真希さんは実は今度で三度news_photo03目の仕事になる。最初はこの『ほん怖』の『本が招く幽霊』という作品で2004年2月頃の撮影。その年の夏には映画『予言』で再会。『ほん怖』の時に監督が堀北さんにすっかり魅了されて出演を熱望したそうだ。その後の堀北さんの活躍は語るまでもないが、二年ぶりに会った堀北さんについて「自信と風格が付いて一回り大きくなった感じがした」とは監督の弁。