寝言

キネマ旬報表彰式『スパイの妻』、関係者の名前をカンペも見ずに語った黒沢清監督の挨拶にとても感動した。

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脚本賞と作品賞の『スパイの妻』の挨拶で黒沢清監督は脚本の野原位氏と濱口竜介氏が仕事をくれたと語り、さらには関係者の名前をカンペも見ずに語って、どんな言葉を連ねる挨拶よりも感動しました。
そう言えば、このところいくつかの仕事の席の雑談で、「黒沢清監督って怖い人なんでしょ?」という話題が出ました。
OV『ほん怖』を筆頭に90年代の私の低予算ホラーを初期の頃から高く評価してくれた黒沢監督には生涯感謝しなければなりませんが、親しいわけではないです。
でも、黒沢監督と直接に接した印象を一言で語るなら「実るほど頭を垂れる稲穂かな」です。
偉業を成し遂げたからには威厳を持つべきとは思いますが、他者を尊敬する謙虚さは失ってはいけないと、黒沢清監督は教えてくれている気がします。

https://youtu.be/UIFROtnaiFY
キネマ旬報表彰式