寝言

脚本家、桂千穂さんのご冥福を心よりお祈りいたします。

脚本家、桂千穂さんのご逝去の報を受けた。

6年前、2014年6月22日の自分の投稿の通りの事情で、ご自宅にお邪魔して親しくお話をさせていただいた。この後、あらためてご連絡を頂いたので再度お邪魔したこともある。

アニメ『幻魔大戦』の裏話や、大林宣彦監督との関係、企画倒れになった『大魔神』のリメイクなどなど、私が子供の頃から憧れを感じていた映画業界のあれこれについてあらためて勉強させていただいた。

話の流れの中で祖父が旧・大映撮影所所長だった鶴田孫兵衛であるとお伝えしたら、「そりゃ、君に才能があるのは当たり前だ。映画をしっかりやりなさい」ともおっしゃっていただいた。直接の仕事の付き合いはなかったようだが、祖父のことをご存じでちょっと嬉しかった。4年前、中国映画界から誘いを受けたので「中国に行ってホラー映画を撮ってきます」と年賀状に記したら、「それは素晴らしいけど、相変わらず日本映画界の目は節穴だね。君のような才能を中国に行かせてしまうなんてね」とお言葉を頂いた。ありがたかった。帰国後、中国映画の撮影現場の様子を土産話にご自宅にお邪魔しようと思っていたのだが、ついつい時間が過ぎてしまい今日になってしまった。葬儀は近親者で済まされたとのこと。

本当に残念です。ありがとうございました。心よりご冥福をお祈りいたします。

以下、2014年6月22日、鶴田法男Facebookの投稿。
https://www.facebook.com/norio.tsuruta/posts/718747751539546

アニメ『幻魔大戦』、大林宣彦監督『HOUSE ハウス』、『ふたり』、市川崑監督『女王蜂』などの脚本家・桂千穂さんが私を褒めてくれているとある出版編集者から教えられて、慌ててお礼の手紙を送ったら肉筆で「貴兄のクレイジーなファンです」という返信をいただき思わず目が潤み、その後、『Z~ゼット~果てなき希望』の試写にご来場くださり、気が付いたら昨日は桂さんのご自宅にお邪魔していました。まったく夢のような怒濤の展開です(^^)。桂さんは脚本家を引退されているのですが、いまだ映画関係の本など出されているので、それをちょっぴりお手伝いするはずだったのですけど、後半は書庫に案内されてAVラックに綺麗に並んだ2000枚を超えるというLDとDVDのジャケットを眺めつつ映画談義をさせていただきました。まさに至福の一時です。何を話したかは私だけの宝物ですからここには記しません。写真の赤と黄のデザインの本は最近出版された桂さんが偏愛する映画を紹介するムック本です。わがままな内容で面白いです。私の『リング0~バースデイ~』、『案山子/kakashi』も取り上げていただきました。
それで『Z~ゼット~果てなき希望』に関して「面白かった。あのアイパッチの娘が良いね。ああいう娘がバッタバッタと悪霊をやっつける作品を作りなさいよ」とお言葉をいただきました。ありがとうございます。去年のTVドラマ『悪霊病棟』はそのコンセプトだったのですが、とにかくそのお言葉をいただけただけで深く感謝するばかりです。

桂千穂さんと2014年

2014年6月22日、桂千穂さん(右)と私(左)。桂さんのご自宅前で。

桂千穂カルトムービー

桂千穂さんの著書。鶴田の『KAKASHI/案山子』や『リング0』を賞賛してくださいました。