7月9日発売『呪ワレタ少年⑤ 彼と旅する少女』の『コップの中』は、小泉八雲の『茶碗の中』のオマージュ!
7月9日、『呪ワレタ少年⑤ 彼と旅する少女』が発売です。
この巻の4話目『コップの中』は、小泉八雲の『奇談』の中の一篇『茶碗の中』のオマージュで書きました。
小林正樹監督『怪談』の一篇として映画化された影響なのか、八雲の『怪談』の一篇としても語られている作品です。
私が『茶碗の中』をはじめて読んだのは小学校5、6年の頃です。怪異の説明が無いどころか、話が途中で終わってしまう内容に、とてつもない恐怖と衝撃をおぼえました。
その記憶があったので、読者の心霊体験を漫画にする「ほんとにあった怖い話」(現・「HONKOWA」)に出会った時に、「これを映像化しよう!」と思う大きなキッカケになりました。
なにしろ『ほん怖』の原作は、実際の体験談なのでそのどれもが物語として成立していないのです。それだけに、自分が小学3年生の時に見た幽霊体験と同様でとてもリアルなのです。
でも、企画書を書き始めた時に、「物語の無い作品を作って意味があるのだろうか?」という疑問が生じたのも事実。
その時に、『茶碗の中』の序文を読み返したら「道を歩いていたら突然、断崖絶壁の縁に出てしまったような鮮烈な感覚とその記憶に文学的価値がある」的なことが書いてあったので、企画の推進に自信を得られたものでした。
つまり、「文学的価値」を「芸術的価値」に置き換えれば、製作する意味が大いにあるわけです。
その最大の結果が、OV版『ほん怖/第二夜』に収録されている『霊のうごめく家』だったのだと思います。
閑話休題。
『呪ワレタ少年』は児童小説なので、『コップの中』は話が途中で終わってしまうようなことはしてません。ですが、自分が子供の時に『茶碗の中』を読んで受けた1/100の恐怖と衝撃を届ける事が出来ればと願っています。
それが次世代の若き才能の芸術活動のキッカケになるかも知れません。
追記:ちなみに、9月からのNHK朝ドラ『ばけばけ』は、小泉八雲の妻セツをモデルにしたドラマです。なので、今年の後半は『怪談』が大いに話題になると思います。
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