寝言

「TSUTAYA閉店ラッシュで実感する“レンタル時代の終焉”」の記事を読んで思うこと。

私の家は旧・大映に一家が依存していたので、テレビの台頭で同社が倒産して辛い思いをする大人達を目の当たりにし、少年ながらいささかの不安を感じたのが1971年。
しかし、父親が経営していた大映封切り劇場を東映封切り劇場に切り替えて、更に名画座「三鷹オスカー」に切り替えて成功を収めたのが1977年。
一時は安泰に思えたものの、80年代中期からレンタルビデオが台頭し名画座が苦境に。
その頃、三鷹駅前再開発計画が浮上し映画館を新築する案もあったが、今までとは様々な条件が違ってしまうので、劇場を経営していた父親と兄は断腸の思いで踏ん切りを付けて閉館を決意。
一方、次男の私は大学卒業後の80年代中頃、戦国時代の養子縁組に出されるような気持ちでレンタルビデオ業界に身を投じることに。結果としてはビデオレンタル店やビデオメーカーが映画を作り、映画館を経営する時代が到来して、私は海外のフィルムマーケットに映画の買い付けに行ったり、父親も驚くような仕事も出来るようになったのだけど……。
その後も色々あって現在に至りますけど、世の中は「栄枯盛衰」、「諸行無常」だと、こういう記事を読むとあらためて実感します。
そう言えば、最近は「人間万事塞翁が馬」が私の口癖になっていますね。