寝言

中国や韓国では製作費10~20億円の映画は当たり前。製作費20億円で東映社長の手は震えて欲しくない。

東映70周年記念映画、大期待です。
ですが、こんなことを書いたら東映さんに嫌われそうですが、日本のメジャー映画会社の社長が製作費20億円の稟議を通すのに手が震えて欲しくないと思ってしまいました。
私が映画を作りに行った中国では10~20億円がアベレージでした。まあ、人口12億の国ですから不思議じゃないかもしれませんが、日本の半分くらいの人口の韓国でも15億円前後はざらで、『パラサイト 半地下の家族』のような家族ドラマでも13.5億円とのこと。
最近、海外に比べて日本の賃金が低いことが話題になっていますけど、製作費20億円の映画が「大作」になってしまう国では、残念ながら賃金はなかなか上がらないだろうなあ、とガッカリしてしまいます。
黒澤、溝口、小津などが活躍していた50~60年代の日本映画は、頻繁に米国アカデミー賞にノミネートされていたし、中国映画や韓国映画よりも世界的に高く評価されていて、予算も今より掛かっていたはずです。
それを考えると、現在の日本映画界は寂しいし、悔しいと思ってしまいます。日本映画界にもっと頑張ってもらいたい。
是枝裕和監督にフランス映画や韓国映画を撮らせてしまうのではなくて、製作費50~60億円の日本映画を撮ってもらうように日本映画界は動けないのかしら、と思ってしまいます。
まあ、こんなことばかり書いていると、2度と日本映画を撮れなくなりそうなので止めますね……。
で、ちなみに記しますと、私の中国映画は残念ながら低予算でして中国映画アベレージの1/3から1/4の製作費でした()