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大学の同級生だった映画『死びとの恋わずらい』の渋谷和行監督が亡くなりました。

伊藤潤二原作、映画『死びとの恋わずらい』(2001年公開)の渋谷和行監督が今月亡くなりました。
福山雅治、GLAY、森川由加里「SHOW ME」などのMVの高い評価から、同作で映画監督に進出した人物です。
先日、大学の同級生が癌で亡くなったと名前を伏せてFacebookに記したのは彼のことでした。
プライベートを全く語らないし、自分から情報を発信するタイプでも無かったので、色々が謎でどこまで語って良いのか分からず、先日のような書き方になりました。
ただし、渋ちゃん(私はずっとこう呼んでました)の奥様がSNSに訃報を記されたので、あらためて冥福を祈ることにしました。
大学時代は同じ映画系サークルに所属して競って自主映画を撮っていました。大学3年の時には3週間ほどの欧州旅行に一緒に行きました。
大学卒業後、彼はCM業界に入り、そこからMVディレクターとして活躍。一方、私はレンタルビデオ業界で働き始めたので、すっかり疎遠になりました。
ですが、2000年に私の『リング0』が公開され、その翌年に渋ちゃんの『死びとの恋わずらい』が公開。お互い念願だった映画監督として再会できてとても嬉しかったものです。
その後は再び疎遠に。しかし、3年前にミュージシャンの陣内大蔵さんに「渋谷監督はFacebookにいますよ」と教えていただき再会を果たして、以後、たまにmessengerで学生時代と同じように映画談義をやっていました。
唐突に陣内大蔵さんのお名前を出しましたが、陣内さんのデビュー曲『いと小さき君の為に』(1988年)のMVも渋ちゃんが撮っていました。
大林宣彦監督、岡本喜八監督などの日本映画が大好きな渋ちゃんは、海外アート系作品は好きじゃなかったはずなのに、ジム・ジャームッシュ、タルコフスキーなどの雰囲気でこのMVを完成させていたので当時、目を見張りました。
なによりも陣内さんの曲が非常に良いのですが、渋ちゃんの才能に魅了されて嫉妬さえ覚えたものです。
渋ちゃんとの思い出を記すときりがありません。
陣内さんには失礼ながら、『いと小さき君の為に』のMVをここに紹介して映画監督、渋谷和行さんを偲びたいと思います。
「なお、故人の意向により、お香典などはご辞退させていただきます。」と奥様はSNSに記されています。
https://youtu.be/aepTaxRRS5Q