寝言

映画『彼女は夢で踊る』、芝居小屋、映画館、ライブハウス等の「小屋」に魅力を感じる方なら、きっとラストで涙する作品。

素敵な映画なのだが、私の『恐怖コレクター』等の読者で未成年の方は、この投稿を無視してください。
『彼女は夢で踊る』鑑賞。
実在するストリップ劇場「広島第一劇場」の閉館をめぐる館主とダンサーの物語。
消えゆくストリップ文化と劇場への惜別の情が、単なる哀感に終わらずに、工夫を凝らした構成と人物設定によって映画的緊張感を醸し出して引き込まれた。
ラストの加藤雅也さんの一人芝居で、気づいたらボロ泣き。
父が経営していた名画座「三鷹オスカー」の閉館日の記憶が重なってしまったことが多分にあるのは否めない。
でも、芝居小屋、映画館、ライブハウス等の「小屋」の空間で憂さを晴らしたり、人生を見つめ直したり、夢を抱いたりした経験がある人は少なからず共感できて、このラストには涙するでしょう。
ただし、この「広島第一劇場」は映画では閉館しているが、実際はいまだに営業しているとのこと。
閉館すると騒いで集客すると、再開してしまうので「閉館詐欺」と揶揄されているそうだけど、この館主と劇場のしたたかな生命力に敬服。
都内、新宿武蔵野館は19日までの上映。
http://dancingdreams.jp/
彼女は夢で踊る