米国に帰化したカズ・ヒロさんのアカデミー賞受賞後の発言で思うこと。
「日本人は日本人ということにこだわりすぎて、個人のアイデンティティが確立してないと思うんですよ。だからなかなか進歩しない。そこから抜け出せない。一番大事なのは、個人としてどんな存在なのか、何をやっているのかということ」
カズ・ヒロさんのこの言葉は、ポン・ジュノ監督が受賞スピーチで引用したスコセッシ監督の「最も個人的なことが、最も創造的なのだ」に通じますね。
日本は組織が優遇されて、個人の能力は軽視されますからね。
生物の進化は「自然淘汰」と「突然変異」だと聞きます。
自然淘汰の進化は時間がかかるけど、優れた突然変異があれば短時間で進化するらしいです。
日本は「自然淘汰な社会」で、「優れた突然変異」をそこにはめ込もうとする傾向があるから、カズ・ヒロさんのおっしゃる「なかなか進歩しない。そこから抜け出せない」になってしまうのでしょうね。
つまり、日本にも優れた才能はいっぱい居るけど、それをプロデュースする能力が社会に無いのが問題なんでしょうね。
ただし、現在の映画興行に目を向けると、「発行部数数百万部の原作」という誰もが失敗率が低いと思える企画ではない、入江悠監督のオリジナル脚本『AI崩壊』と、清水崇監督、保坂大輔氏のオリジナル脚本『犬鳴村』がヒットしているので、文化全般は分かりませんが日本映画の発展に少しは期待できるのかも知れません。
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