寝言

カンヌ映画祭、ネットフリックス作品禁止。「ネット映画」が本格的に映画の未来を左右する存在になってきた証し。

1990年前後、ビデオレンタル産業が隆盛を極めて続々とオリジナルビデオ(「Vシネマ」は東映ビデオの登録商標)が作られたものの映画界では「これは映画ではない」と受け入れてもらえなかったのを思い出します。でも、その中で石井てるよし監督『邪願霊』と私のビデオ『ほんとにあった怖い話』シリーズが発売されて「Jホラー」が萌芽したわけですし、三池崇史監督などの当時の新人監督もデビューできたわけです。70年代、「ポルノ映画は映画じゃない」と批判を受けている中から神代辰巳監督、藤田敏八監督らが傑作をものし、米国では「映画もどきのTVムービー」からスティーブン・スピルバーグが出てきたり…。新興メディアで作られる映画が「これは映画なのか?」と論争されているどさくさに紛れて新しい才能や作品が登場してくるのが「映画の歴史」ですから、カンヌでこのような問題が起きたということは、「ネット映画」が本格的に映画の未来を左右する存在になってきた証しですね。既存メディア企業や、自分を含めそこでキャリアを積んできた人間には、色々と厄介で辛い事が待っているでしょうけど、いち映画ファンとしては今後が非常に楽しみになってきました(^0^)

「AFPBB News」より↓

 カンヌ映画祭、ネットフリックス作品を禁止へ 映画館上映義務付け