寝言

『邪願霊』、『奇跡体験!アンビリバボー』の石井てるよし監督に敬服!

9月から放映が始まるNHK『ばけばけ』の話題がきっかけで、石井てるよし監督とやり取りをしていて、「本気で怖いテレビドラマは、作るのも難しいし、視聴者も受け入れない」と、昔は言われていたことを思い出しました。
劇場で観る映画と違って、テレビはにぎやかで明るい場所で観ることが多いですから、視聴者を怖がらせたり、驚かせたりするのは非常に難しいわけです。
でも、1999年、フジテレビの社員プロデューサーさんと「本気で怖いドラマを作れば、明るくてにぎやかな場所に居ても視聴者は集中してくれるだろうから、それに挑戦しよう」と意気投合して、『ほんとにあった怖い話』を始めることになったのです。
その時に私が一番参考にしたのは同局の『奇跡体験!アンビリバボー』の心霊現象再現ドラマでした。当時のテレビのホラー番組では一番怖かったですからね。
実は、それらの再現ドラマを演出していたのが、1988年にOV『邪願霊』を発表した石井てるよし監督でした。
「Jホラーの原点」と呼ばれる私のOV『ほん怖』の数年前に発表された心霊ホラー・モキュメンタリーです。
そして、石井監督が『奇跡体験!アンビリバボー』の再現ドラマも撮っていたと知ったのは、2012年の私のモキュメンタリーホラー『POV~呪われたフィルム~』公開時に親しくお話しをさせて頂いた時でした。
実は、石井監督は私の中国製ホラー『戦慄のリンク』の数年前に中国製ホラーをお撮りになってもいます。
常に一歩先を行かれる行動力と姿勢の石井監督には敬服するばかりです。
写真では1999年のフジテレビ『ほん怖』の記念すべき1作目の台本と、石井監督の『邪願霊』のDVDを並べてみました。
『邪願霊』は私の『亡霊学級』を独占配信しているU-NEXTで観られますので未見の方は是非!
それにしても、コンプライアンスという言葉がかまびすしい現在では、昔とは違う理由で本気で怖いドラマが作りにくくなっているのが残念です。
「邪願霊」をU-NEXTで視聴