寝言

『ジ・オファー ゴッドファーザーに賭けた男』を観て『リング0』の「貞子」役交代劇を思い出しました。

仕事が行き詰まってしまったので、鑑賞を先送りにしていた『ジ・オファー』を全話視聴。
コッポラほか関係者の手記やインタビューでかいま見てきた裏話とちょっと違う気がしたものの、それぞれの人々が作品作りに奔走する姿にはやはり心動かされて元気が出たので、このタイミングで観て良かったかも。
ここに描かれるアルバート・S・ラディ氏は、理想的なプロデューサーでカッコいいです。まあ、同氏の原案、EX作品ですからね。亡くなる前に本作が作れて本望だったでしょうね。

ところで、『ゴッドファーザー』のマイケル・コルレオーネ役に当初よりコッポラ監督もアルバート・S・ラディ、プロデューサーもアル・パチーノを望んでいたけど、パラマウントの当時の社長ロバート・エヴァンスは実績の低いパチーノに反対していたので、それを説得するのに苦労するエピソードが『ジ・オファー』で描かれていて興味深かったです。

1999年、『リング0』の準備に入った時に、当時の角川書店、角川歴彦社長は貞子役を某大人気の新進女優さんで決めてたけど、監督の私や当時新人プロデューサーの小川真司氏(後に『ジョゼと虎と魚たち』『浅田家!』等製作)らはどう考えてもイメージに合わないと思っていて、歴彦社長に直談判しに行くことに。
でも、「じゃあ、誰なら良いんだ?」と歴彦社長に返されるのは間違いないので、事前に小川氏ほかプロデューサー陣や私で打ち合わせて、「実績は低いけど仲間由紀恵が一番合ってると思う」と意見が一致して交渉することに。
で、小川プロデューサーらが歴彦社長を説得しに行ったら、「この娘は本当に人気が出るのか?」と尋ねられたので、「絶対に人気が出ます」と言い切ったことで仲間由紀恵の貞子役が確定。
でも、小川プロデューサーは「本当に人気者になるのか?」と不安だったというエピソードを思い出しました。もちろん、仲間由紀恵が国民的スターになったので関係者一同が胸をなで下ろしたわけですが
この裏話は小川プロデューサーも公の場で語っていることなので記しましたが、当初内定していた某人気女優さんは永遠にナイショです。ただし、今も大人気の女優さんなのでご心配なく。
『ジ・オファー』を観てるとハリウッドも日本映画界もやってることは同じだと思うので、少し安心します。
https://youtu.be/TivH81h2jJQ?si=0ohpf48JS8Mhl7aa
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