毎年3月11日になると一度は断念した『POV~呪われたフィルム~』の製作を思い出します。
12年前の3月11日。『POV~呪われたフィルム~』の脚本を書き終えて関係者に提出。その直後に大きな揺れが来た。「こんな時にホラーじゃ無い」と製作を断念。数日後、残務整理のつもりの打合せで、「Jホラーは世界に打って出られるのだから、あえて作って世界に日本は元気だと伝えた方が良い」と言うプロデューサーの意見があり、そこから考え方を変えて製作を再開。
しかし、当初出資を予定していた会社は映画製作どころではなく撤退。ただし、主演が決まっていた志田未来と川口春奈のお二人や東宝映像事業部は我々の気持ちを理解してくれたので、当初より予算は大幅に減ってしまったがどうにか完成させて翌年公開できた。
製作中、この時期に本当に作るべきなのか疑問がわくときもあったけど、自分のやるべき仕事をしっかりやっていくのが、一番の鎮魂になると今は思っています。





