寝言

『天間荘の三姉妹』は北村龍平監督。ジャンル映画で評価を得る監督は、人間ドラマもしっかり作れるものです。

『天間荘の三姉妹』、原作の高橋ツトムさんがご自分のTwitterにこんな投稿をされてますね。
昨日の試写以降、私を含めて賞賛投稿が多数ある一方、それを見た方々の「え? 監督は北村龍平なの?」という投稿も散見されますね。
でも、ジャンル映画で評価を得る監督は、人間ドラマもしっかり作れるものなのです。
ジョージ・ミラーが『ロレンツォのオイル』、ウェス・クレイブンが『ミュージック・オブ・ハート』、ピーター・ジャクソンが『乙女の祈り』、ギレルモ・デル・トロが『シェイプ・オブ・ウォーター』を作ったり、コメディのピーター・ファレリーが『グリーンブック』を撮ったり。
北村龍平監督は、そこの一員に肩を並べたと言っていいと思います。
小さな公開に終わってしまったけど、数年前の北村監督のスリラー『ダウンレンジ』を観たときに、「腕を上げたなぁ。どんなジャンルでもしっかり作れるだろうな」と密かに思ったので、その期待にしっかり応えてくれたというのが、いち映画ファンとしてなんとも嬉しいところです。
でも、今の日本映画界では、その監督の今までの実績からかけ離れた作品を全国公開作で形にするのは難しいですからね。
ですから、この作品を北村龍平監督を信じて完成させた真木太郎プロデューサーに敬服するばかりです。片渕須直監督が、企画成立に難儀していた『この世界の片隅に』を成就させた方ですしね。
もちろん、『天間荘の三姉妹』の公開は10月28日なので、どうなるか分かりませんが、いち早く観させていただいた自分の感触としては、日本映画の流れを少し変えてくれる気がしています。