寝言

「カーク船長、宇宙へ」への報道で、幻のフィリップ・カワフマン監督『スタートレック』の企画を思い出した。

今朝のNHKニュースでも「カーク船長、宇宙へ」の報道。
それを見てたら、フィリップ・カワフマン監督が『宇宙大作戦』の映画版の企画をしているという記事を70年代中頃の「キネマ旬報」だったかで読んだのを思い出しました。
当時、カワフマン監督はジョン・ヴォイド主演『スーパーヒーロー Mr.フランク』(別題『超人フライングマン』)や、傑作西部劇『ミネソタ大強盗団』の監督と脚本、そしてイーストウッドの『アウトロー』の脚本で評価を得ていた若き映画作家でした。
そのカワフマン監督が、人気テレビシリーズ『宇宙大作戦』の映画版を企画と知り、ちょっと面白そうだと思ったもののそれっきり続報は無し。
その後、『スターウォーズ』が記録的ヒットを遂げたら、『宇宙大作戦』ならぬ『スタートレック』映画化決定の報が!
ところが、監督は巨匠ロバート・ワイズとの事。
ワイズ監督ならば相当な大作になるのだろうと期待しつつも、数年前の数行の記事を覚えていたので寂しくなったものです。
ですが、フィリップ・カワフマン監督は『レイダース/失われた聖櫃』の脚本を経て、永遠の名作『ライトスタッフ』を発表。
『スタトレ』の監督はかなわなかったけど、その時の苦労がきっとVFXを使った宇宙がらみの『ライトスタッフ』製作に繋がったのだろうと、いちファンとして前向きにとらえました。
そう言えば、『ゴッドファーザー』の監督から降ろされそうになっていたのに、脚本を担当した『パットン大戦車軍団』がアカデミー賞を取ったせいで首の皮が繋がって『ゴッドファーザー』を撮ることが出来たと何かのインタビューでコッポラ自身が述懐してたのも思い出しました。
思惑通りに事が進まなかったり、心血を注いだ仕事が失敗したりしても、諦めないことが肝心ですね。
一生懸命にやっていれば必ず何かに繋がるのだと先達の巨匠たちは教えてくれます。
Star Trek: The Motion Picture (1979) Trailer
https://youtu.be/wbvxV2OJQKk