寝言

こんな作品が作れたら映画作家としては思い残すことは無い。『マリッジ・ストーリー』

『マリッジ・ストーリー』、劇場に行くつもりだったのだが、ついひよってNetflix鑑賞。

冒頭の主人公2人の素敵な夫婦生活の描写だけで充分にアカデミー賞が取れそうな素晴らしさ。ところが、カットが変わったら2人には溝が生じている。この時間の飛ばし方が本当に上手い。

理解し合っていた2人の間にいつのまにかズレが出来て、第三者がからむことでただならぬ事になるのは夫婦に限らず人間関係の中で良くある事でしょう。微妙な感情を繊細に描いて心に響きますね。

秀逸な脚本と演出に、出演陣が見事に応えていて、こんな作品が作れたら映画作家としては思い残すことは無いですね。ラストのアダム・ドライバーとスカーレット・ヨハンソンの芝居に涙が止まらなかった。

続編やシリーズ物の派手な作品ばかりが目立つアメリカ映画だけど、やっぱりこういう映画を作るのだから凄いな。

というか、『ROME/ローマ』に続いてNetflixおそるべし。設立間もない頃のドリームワークスが傑作を連発していたのを思い出した。

きっと、既存の映画会社が乗らずに棚上げになっていた企画がドンドン持ち込まれてるんでしょうね。