回想録 鶴田が語る、ほん怖のあれこれ
Episode10 深夜ドラマの企画が亀山千広さんの一言で、いきなりゴールデンに。

 2001年と2002年は諸般の事情で『ほん怖』が作られなかったが、2003年の1時間の単発ドラマ『ほん怖/春の恐怖ミステリー』から復活。しかも、夏に『3』を製作している最中に翌年1月からのレギュラーシリーズが決定した。レギュラーシリーズ『ほん怖』も好評で、今年こうやってフジテレビ版は10周年を迎えることになった。
 正直に言うと、レギュラーシリーズが半バラエティ化したことについては戸惑った。ただ、稲垣吾郎さんのキャラクターを活かした「ほん怖クラブ」のパートは楽しく、多数の子供たちが観てくれることになったのは喜ぶべきだった。私は小学生の時に米国のテレビ番組『世にも不思議な物語』を欠かさず観ていた。その時の記憶がビデオ『ほん怖』を企画するきっかけのひとつになった。そして、ビデオ『ほん怖』は世界を席巻するJホラーの原点と言われている。だから、『ほん怖』から何かを得た子供たちが、いずれ日本や世界の文化に影響を与える仕事をしてくれればと切に願っている。そして、映画版を作ることが出来れば、その願いをさらに深く子供たちに伝えることが出来ると思う。それもこれもテレビ版の人気次第だ。どうぞ皆さん、フジテレビ『ほんとにあった怖い話』を今後もよろしくお願いします。

(終)